──────────────────────── 2005年10月11日 第26号 ┌──────┐┌┐ │ ┌──┐ │└┘ ミ シ ン の 『 そうだったのか! 』 └┬┘ │ │ 〜 ミシンの嘘・ホント、それって常識?! ─────┴─┴──────────────────────────── ◎本メルマガは等幅フォントが最適です ▼ 目次 ●ごあいさつ ●ベビーロックの工場に行ってきました ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ごあいさつ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いつもご愛読いただいているみなさん、こんにちは! 今回からお読みいただいているみなさん、はじめまして! 数あるメルマガの中から選んでいただき、ありがとうございます。 島田ミシン商会の嶋田栄司です。 長いことご無沙汰していて、ごめんなさい。 このメールマガジンは、 これからミシンを購入したい、 ミシンのことをもっと知りたい、 もっと上手に使いこなしたい… そんなホームユーザーのあなたが、誤った知識で後悔しないように、 ミシンの嘘・ホントの解明を通して、ミシンの常識や活用のヒントをお伝 えしていきます。 このメールマガジンが何かの役に立って、今まで以上にホームソーイング を楽しんでいただけたら最高です。 気に入っていただけましたら、お知り合いに転送してすすめてくださいね。 ▼バックナンバーはこちら http://www.shimada-mishin.com/mailmag/backnum.html ──────────────────────────────────── ■ ベビーロックの工場に行ってきました ──────────────────────────────────── お盆前のバタバタした時期でしたが、衣縫人や糸取物語など、エアスルーロッ クミシンを製造している、山形の株式会社鈴木製作所に行ってきました。来 月、新工場に移転するのですが、その前に見ておきたかったのです。 エアスルー糸通しや自動糸調子の開発秘話なんかも伺ってきましたので、数 回に分けて、この機会にご紹介したいと思います。 ◆ 少数精鋭の組立ライン さてさて、ミシンの製造工場に来るのは、以前に勤めていたJUKI(株)の大 田原工場以来です。さっそく、工場の中を鈴木専務に案内していただきまし た。ロックミシンなどを組み立てるラインは2つあって、私が尋ねたときは、糸 取物語や縫工房、ふらっとろっくを組み立てているところでした。
▲女性の方も、たくさん働いています量産型のミシンだと、一人当たりの作業時間も短く、工程が細分化されてい て、ほんとに流れ作業という感じなのですが、ここでは少数精鋭で、1ライ ンが7、8人です。工房で熟練した技術者がオーダーメイドの服を作るよう な感覚で、1台1台組上がっていました。
▲大事なところは専用ドライバーを使って組み立てます一人の持ち分が多く、1工程覚えるのもたいへんそうです。何種類ものミシ ンを覚えなければならない上、誰かが休んだときはシフトできるように、最 低でも2〜3工程は覚えているとか。大田原の工場で10人の組立ラインに入っ ていたときのことを思い出してしまいました。私は忘れっぽいので、苦労し たんです(汗)
▲ルーペも使いながら調整していきます◆ 部品を1個1個磨いて調整 感心させられたのは、ていねいな部品加工です。
▲1台、1台、試縫いして最終確認しています針糸をすくうルーパーや針板など、糸が直接触れる部品はたいへん重要です。 目に見えないような小さな傷が、糸切れや糸調子不良につながります。しか も縫いの根幹に関わる部品ですから、わずかなゆがみが縫い品質に影響しま す。
▲ルーパーを1個ずつ丁寧に磨いていますここでは熟練した作業者が、1個1個手作業(!)で磨いて、何度も計測器 で測っては形状を微調整。その後、焼きを入れて硬くしたら、もう一度磨い て微調整して…。ベビーロックのミシンは、当たりはずれが少なく、安定し ている印象を持っていたのですが、その秘密はここにあったのかと実感させ られました。
▲熟練の技ですね!◆ 加工機械なども自社で開発 フレームなどの大きな部品を作る機械なども自社で開発・プログラミングし ているとか。他社にはない独創的な発明品を作るものまで発明品、というの は驚かされました。 また、それがあるからこそ、発売後も製品改良を柔軟に取り入れることがで き、よりよい製品にもつながります。国産ならではのスピーディさを活かし ながら、常に製品を進化させていく姿勢に、いたく感動させられました。 その後、鳩目穴かがりミシンや包装機械(野菜のパッケージングをする機械) などの現場を巡った後、エアスルー糸通しや自動糸調子機構を開発した佐久 間専務や、ふらっとろっくを開発した佐久間さんなどを交えて、いろいろお 伺いしました。私も、日頃感じている要望を、思いっきりぶつけさせていた だきました。 半日ほどの短い時間でしたが、日頃なかなか聞くことができなかった情報も 得られ、充実した時間が過ごせました。 次回は、その時にお聞きした、エアスルー糸通しの開発秘話をお伝えしたい と思います。 ◆ご意見・ご質問・体験談など、どんな些細なことでもかまいませんので、 メールをください。おもしろいと思ったものは、このメルマガでご紹介し たいと思います。 → mag@shimada-mishin.com ======================================================================== ミ シ ン の 『 そうだったのか! 』 〜 ミシンの嘘・ホント、それって常識?! 【発行者】島田ミシン商会 嶋田栄司 【WEBサイト】島田ミシン商会 http://www.shimada-mishin.com/ ご意見、ご感想はコチラまで→ mag@shimada-mishin.com ※)いただいたメールは、予告なく本メルマガに掲載させていただくことが あります。その際、抜粋・編集する場合がありますので、あらかじめご 了承ください。掲載不可の場合は、その旨お知らせください。(お名前 はご希望がない限り掲載しません。また、個人の特定にいたる情報は除 いて掲載します) ◎このメールマガジンの転送は自由です。 ただし、掲載された記事の内容を許可なく転用・転載することを禁じます。 Copyright(C)2005 島田ミシン商会 All rights reserved. ▼このメールマガジンは以下の配信システムを利用しています。 『まぐまぐ』ID:0000115447 http://www.mag2.com/ ▼登録の解除は下記URLにて、ご自身でお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000115447.htm ▼いたずらで登録されたと思われる方は、『まぐまぐ』にご相談ください。 『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ (『まぐまぐ』からのお知らせメールの登録・解除も同様です) ======================================================================== 編┃集┃後┃記┃ ━┛━┛━┛━┛ 鈴木製作所を訪れた翌日は、朝一で東京に移動して、クライ・ムキさんを訪 ねました。短い時間に、いろいろ密度の濃いお話を聞かせていただいたので すが、とにかく彼女のソーイングにかける情熱と行動力に圧倒されました。 勉強熱心なところは言うに及ばず、柔軟な発想に、度々ハッとさせられまし た。これはこういう使い方、こういうものはこうなっているのがキレイ、と いうのを逆転の発想で、新たな価値観を作られるのです。 次回のメルマガでご紹介するエアスルー糸通しの開発者である佐久間氏もそ うですが、堅実さと柔軟性を併せ持っていると感じました。 元気なパワーをいただいき、すごく刺激を受けて帰ってきた次第です。 私も、何事も前向きにがんばろう!(笑) 今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。 次回は10月25日(火)の発行予定です。 それではまた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲計測器で計りながら、微妙な角度を調整中です
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