【図1】は、28mmのメリヤステープを3ツ折にして、3mm幅のカバーステッチでテープをふらっとろっくで縫ったものです。
【図2】は同様に、36mmのメリヤステープを4ツ折にして、チェーンステッチでテープを付け縫いしたものです。
この縫い方を簡単にするために利用するアタッチメントが『バインダー』です。 『バインダー』は巻き具の一種で、テープを折って、身頃を挟み込みながら縫うためのアタッチメントです。 いろいろな巻き具をひっくるめて『ラッパ』とも呼ばれます。
バインダーが無くても、同じように縫うことはできます。3ツ折りを例にしてみましょう。【図3】
4ツ折りはちょっと難しいですが、先に手作業でテープを折ったものを作っておけば縫えます。
直線縫いだけなら、これでも十分縫えるでしょう。 しかし、カーブを縫うとなると、上記のやり方ではたいへんです。 イセ込み具合にも気を配らなければいけませんし、裏側を縫い外さずにテープに沿ったきれいなステッチをいれるのは、並大抵のことでありません。
上記の工程を、縫う直前にテープを3ツ折りや4ツ折りして、1回で、しかもきれいなステッチで縫いあげるのがバインダーの役目です。
基本的に、2本針(または3本針)カバーステッチでは3ツ折りを、1本針チェーンステッチでは4ツ折りを使います。【図4】
なぜ3ツ折りと4ツ折りで違う縫い目を選ぶのか、理由があります。
3ツ折りしたテープをチェーンステッチで縫ったのでは、テープの端処理を兼ねることができません。 しかし、カバーステッチなら、ホツレ止めの用途も兼ねることができます。 チェーンステッチでは縁かがりを兼ねることができないから、4ツ折りにしたテープを使うのです。
4ツ折りではテープの厚みが増えますから、カバーステッチではカーブも縫いにくいだけでなく、 ふっくらした仕上がりになりにくくなってしまいます。 平たく仕上げる上でも、カバーステッチには3ツ折りが合いますし、糸の無駄遣いにもなりません。
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