以前のふらっとろっくは、そのままでは、メーカー純正のバインダーしか利用できませんでした。 「何とかカノコバインダー使えるようにして欲しい!」というお客様の要望もありました。 しかし、家庭用として一般的ではないためメーカーにもノウハウがありません。 独自に対応する以外、方法がありませんでした。
私たちは縫製工場をお得意先に多く持つ工業用ミシン店です。ニット工場のお客様もたくさんいらっしゃいます。 私も含め、1枚の板金からアタッチメントを作製できるだけの知識と技術、経験も豊富にあります。
そこで発売間もない時期から、1台1台手作業で、独自にミシンのベッドを加工し、 カノコバインダーを簡単に付け外しできるようにし、ミシンの能力を100%発揮させてキレイに縫えるようにしてきました。 その台数は100台あまりに及びます。
メーカーが提供してくれない、お客様の要望をかなえるためのサービスでしたが、重要な問題がありました。 ミシンに加工をするため改造扱いになり、メーカーの保証が受けられなかったのです。
もちろん、手前どもを通していただければ、メーカーの保証が必ず受けられる状況にしてきました。 それでも、販売責任を問われることですので、細心の注意を払って提供しなければならなかったのです。
さらにインターネット上では「バインダー」というキーワードだけが一人歩きするようになりました。 「ダイコーというのがいいらしいよ?」など、誤った情報が多々流れる状況です。
メーカーはサポートしていないことですから、説明することができません。 メーカーだけでなく、事情を知らない販売店にお客様からの問い合わせる人が相次ぎ、 バインダーメーカーも含めて多大な混乱を招くことになりました。 当店に直接尋ねてきた販売店も、1件や2件ではありません。
あくまで独自のノウハウで提供してきたサービスでしたので、 サイト上の案内も小さくし、信頼できるお客様にのみ提供するようにしました。
加えて、2002年1月、BL72からBL72Sへの仕様変更に伴い、それまでのサービス内容だけではバインダーが利用できなくなりました。 テープが外れてしまって、まともに縫えなかったのです。 それでも、部品や調整などのノウハウを追加し、ご要望に応え続けました。
ふらっとろっくでカノコバインダーをメーカーがサポートできなかったのは、 開発に関わった会社からストップが掛かっていたからです。 (自社オリジナルが売れにくくなるのが理由でした)
とはいえ、メーカーも1種類の裾処理しかできないのではなかなか販売台数が伸びません。 発売からすでに3年が経過したこともあり、その会社もカノコバインダーが取り付けられる状態にしたふらっとろっくの販売を認めました。 その新しい仕様のふらっとろっくが出荷されるようになったのは、2004年5月のことです。
私たちも、これで毎回の加工などから解放されると一安心しました。 もっと普及すれば、いろいろなトラブル回避にもつながっていくからです。
しかし、物事はそう簡単ではありませんでした…
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