【図1】
既製品では一般的でも、家庭用カバーステッチミシンでは、うまくできないこともあります。 その代表的なものの一つが、オーバーロックで縫い合わせた縫い目のカバーリング処理です。
なぜ、このような縫い方がうまくできないのでしょうか?
これは、送り歯と針板の形状が大きく影響します。
オーバーロックの縫い代が倒れることなく、まっすぐ針落ちを中央に入っていくためには、 縫い代の厚み分だけ、針板に道筋があり、その部分だけ送り歯も下がっている必要があります。 家庭用カバーステッチミシンは、押え金も針板も平らで、送り歯の高さも均一です。 押え圧をゆるめ、段押えを利用するなど工夫した上で丁寧に縫えば、できなくもないのでしょうが、 誰でも楽に縫えるような状況ではありません。
ですから、同様な処理をしたい場合は、
- チェーンステッチで縫い合わせ、縫い目を割って、縫い代を3mm以内にしてからカバーリングする
- 1本針3本糸ロックで、かがり幅3mmで縫い合わせ、片側に縫い代を倒してカバーリングする
ただ再現することより、きれいにできる方法をの中で、近い再現方法を考えていくのも大切なポイントではないでしょうか。