テープを折り曲げて、布端を包み込むように縫いつけるアタッチメントがバインダーです。 バインダーには、テープを送り込む方向でも特性が違います。
- カノコバインダー
もっとも一般的なのは、カノコバインダーなどと呼ばれ、針の右側から、ほぼ直角に近い形でテープを供給するタイプです。 メリヤステープやバイヤステープなど、伸縮性のあるものに利用されます。 インカーブやアウトカーブも容易に縫えることが特徴です。
- 縦紐用バインダー
縦生地テープやビニールテープ、レザーなど、抵抗の大きいテープ素材には、 ミシンの送り方向と同じ方向にテープが供給されるタイプのものを利用します。 テープだけを作るものと、縁取りができるものに分かれています。
- バイアスバインダー
縦生地テープでも直線だけでなく、アウトカーブが縫えるものとして、 斜め前方からテープを供給するタイプがあります。
職業用ミシンでは、バインダーの利用に注意が必要です。
というのも、カノコバインダーは針板に穴が開いていて、バインダーの口が潜り込むように作られています。 特注で作る場合は別ですが、既成品は針板形状が合わなければ利用できません。
足踏み式や半月状の針板を採用している職業用ミシンも注意が必要です。 形状は同じですが、針板の厚みが違うため、取り付けると送り歯が低くなってしまいます。 送り歯高さを毎回調整する必要があります。
針板の上に乗せ、ミシンベッドにネジで固定する、上置き式と呼ばれるバイヤスバインダーが一番安全に使用できます。 サイズに合うバインダー用押えを一緒に購入することになりますが、針板の交換は必要ありません。
カバーステッチミシンに利用されるメリヤス用カノコバインダーの中には、同様に上置き式のものもありますが、 取付ネジ位置の違いから、そのまま利用することはできません。
このように職業用ミシンでは制限がありますので、よく確認してから検討なさってください。