職業用ミシンは家庭用ミシンの倍近い速度で縫います。
ですから、内部の部品もそのスピードに耐える品質になっています。
加えて新製品の発売スパンも長く、各社ともベースモデルは1種類しかありません。
機能や付属品の有無でバリエーションがあるだけです。
例えばJUKI(株)のシュプールシリーズの場合、1990年に発売され(シュプール90)、 最初のマイナーチェンジは1996年のことです(シュプール96。シュプール98デラックスの前身モデル)。 シリーズ全体に96年のマイナーチェンジを施したのが1998年(TL-98シリーズ)、 TL-25シリーズ(SL-200シリーズ)の発売が2004年、 現行のTL-30シリーズ(SL-300シリーズ)の発売が2011年と、比較的長いスパンを置いています。 一番新しいレギュラーモデルはSL-700EXで、従来より多機能ですが、ベースになっているミシンは同じです。
故障箇所やその内容にもよりますが、現行商品と共通で使える部品が多かったり、 耐久性もある程度考慮していることから、家庭用ミシンより長く使えると言えます。 それでもメーカーから部品供給がなくなれば、さすがに修理できません。 最近では電気部品の故障で代替部品がなく、修理不能になるケースも増えてきました。
※)2022年現在、TL-98シリーズまでは部品供給が終了しています。
職業用ミシンは一生モノ、と考えている方がいらっしゃいますが、 一生モノは機械ではなく、ミシンを使ってモノを作ることができる、あなたの技能のことです。 職業用ミシンもあくまで家庭用製品ですし、ミシンだけが特別寿命が長いことはありません